食べ比べ・Brötchen
第二回パン倶楽部のお題は「Brötchen」。
ドイツ語でBrot(ブロート)はパン、chen(ヒェン)は小さな、可愛らしいという意味なので、まさにかわいいパンとでも言うのかしら…?
ドイツ人が朝食に食べるパンとも言われ、パン屋さんではハムやチーズなどをはさんで売っていたり、また焼いたり、茹でたりしたソーセージをはさんで食べるドイツの定番のパンのひとつです。
そして今回もご近所のおなじみのパン屋さんから、街中のパン屋さんまで、18個のブロートヒェンが集結いたしました。
これを8名のメンバーで試食(汗)。
では、メンバーのお一人のHさんが、かねてよりおっしゃっていた「ブロートヒェンは紙の味がする」という意見に着目し、早速、検証開始です!
①Christophel
Heerdter Sandbergの駅寄り、日本人学校へ行く途中のパン屋さん。お値段は27Cent。
これがいきなり紙の味(汗)。紙は食べたことがなくっても、まさに紙を食べているみたい。
②büsch
近所のREALのスーパーのレジ前にあるパン屋さん。お値段は25Cent。
生地が白くって、もちもち感あり。恐らく材料に牛乳が入っているのではないかと思われます。こちらは好きか嫌いか、好みが分かれるところ。
③Hinkel am Rathaus
市庁舎の近くにあるパン屋さん。お値段は30Cent。
サクサク感は今回のパンの中でダントツでした。粉の味もあるのですが、多少、苦味も…? 形がとっても自然体。
④Scüren
Nordstr.にあるBIOのパン屋さん。お値段は28Cent。
添加物を一切、感じさせない素朴なお味。なんとなく紙の味が残る、という意見もありましたが、個人的には前回のクロワッサン同様、私好みのパンのお味です。
⑤W.Behmes
こちらもNordstr.にある1898年オープンという老舗のパン屋さん。お値段は30Cent。
皮がパリッとしていて、穏やかなお味と独特の風味あり。何をつけても合いそうということで高評価。
⑥Zanders
Belsenplatz近くの茶色い壁のパン屋さん。お値段は28Cent。
しょっぱい(汗)。
⑦Terbuyken
どこでも見かけるチェーン店。お値段は26Cent。
まさに紙の味(泣)。
⑧Hercules
BIOのパン屋さん。お値段は35Cent。
Dinkel麦を使っていますので、ブロートヒェンというよりは前回のクロワッサン同様、別物です。
形も独特ですが、噛み締めるほどに麦の味が感じられて、パンとしてはやはり評価が高いです。
⑨WOLFF
kaiserswerthにあるパン屋さん。お値段は29Cent。
もちもち感ありの普通のお味。給食のパンみたいだった…という感想も。
⑩PUPPE
ルークプラッツにあるチェーン店のひとつ。お値段は29Cent。
他社のチェーン店がたいていは紙の味、という低い評価を受けている中、こちらは香ばしさもあり、まずまずのお味で、万人受けしそうです。
⑪Wilhehm Herzogenrath
Niderkasselstr.にある日本人にも地元のドイツ人にも人気のあるお店。お値段は30Cent。
バランスが良い。塩気があるけど、気にならない。多少、皮がかたいけれど、紙の味はしない。とこちらもまずまずの評価。
⑫Berns
バルバロッサの教会の前に木曜日に来る移動パン屋さん。お値段は27Cent。
形がかわいい。噛み応えがあるのは、ずっと風にさらされているからかな? 味の評価は分かれました。
⑬Kamps
こちらも街でよく見かけるチェーン店。お値段は27Cent。
やっぱり紙の味(泣)。
⑭Oehme
こちらも街のいたるところにあるチェーン店。お値段は29Cent。
しょっぱくって、パサついていて中もかたく、もちろん紙の味がして、まずいの他に、唯一、最悪という言葉がついてしまいました(汗)。
⑮BASTIANs
アルトシュタットのマルクト前にあるカフェのパン屋さん。お値段は30Cent。
こちらも紙の味が…。お店のカフェの雰囲気が良いので、その場で食べると、騙されてしまうのかも知れない! 残念ながらクロワッサンに続いて、ブロートヒェンも不評です。
⑯Evertzberg
アルトシュタットのマルクト内にあるパン屋さん。お値段は28Cent。
パリッとしていて、香ばしく、バターの風味さえ感じられて、おいしいです♪ お店の前にいつも人が並んでいる理由もこれで納得。
⑰Hinkel
ドイツ人がデュッセルドルフでNo.1というパン屋さん。お値段は30Cent。
しょっぱ過ぎて、後味に塩気が残る。焼きすぎのような感じ。
⑱Basic
BIOのスーパーの真空パックに入っているブロートヒェンです。お値段は一個が0.37Cent相当。200度のオーブンで約9分焼きます。
もちもち感あり。添加物は入っていないはずなのに、独特な風味を感じるのは、保存のための袋の中の匂いなのかな?
では総評です♪
ブロートヒェンの食べ比べは、クロワッサンに比べると、非常に難しいものでした。
今回はかぼちゃやひまわりの種などがついていないシンプルなブロートヒェンのパンを、何もつけずにそのまま試しましたので、途中、お水を飲みながらの試食、といった具合(笑)。
しかもお味に関しては評価をつけるのが難しく、「第一位のパン屋さんは?」という質問に、皆さん全員が「ここが一番!とは決められない」とのことでした。
そこでおひとりずつに、上位三つのパン屋さんを選んで頂いたのですが、その結果、全員、上位入賞の中に選んで、唯一、8票を獲得したのが、⑯Evertzbergです。
ついで5票獲得の⑤W.Behmes。そのあとに別物だけど、やっぱりパンとしておいしい⑧Hercules、定評のある⑪Wilhehm Herzogenrath、④Scürenと続きました。
そこで気になったのは、ドイツ人がおいしいと薦める⑰Hinkelのパン。
しょっぱすぎです! かなり多めの塩が入っているみたい…。
だからこそ、この味の濃さがドイツ人に受けるのかな?
しかも今日は本店が長期夏休み期間中だったため、わざわざ支店のブロートヒェンを買って来て頂いたのですが、夏のこの時期は、休暇でブロートヒェンのマイスターがお休み、という噂も…。
実はこの企画、冬に行うべきだったかもね…、なんて笑ったのですが、夏場と冬場でブロートヒェンのお味が違っていたら、これまた大変、興味深いことにはなるのですけどねぇ~(笑)。
さて、通常はバターやジャム、はちみつなどのトッピングをしたり、ハムやチーズをのせて食べるブロートヒェンですから、多少、紙の味がしてもごまかされてしまうのかな…と思いつつも、やっぱり香ばしくって粉の風味のあるおいしいブロートヒェンを食べたいもの。
ドイツを代表するポピュラーなパンなだけに、ぜひおいしいブロートヒェンを味わって頂きたい。
今日の食べ比べの成果が、皆さんの購入時の参考になれば良いなぁ~と願っています。
メンバーの皆さん、ご協力、ありがとうございました♪
by milkieko_cafe | 2009-07-31 10:37 | パン