食べ比べ・Kürbisbrotchen
今回の食べ比べのお題は、私の大好きなかぼちゃの種のパン=Kürbisbrotchenです♪
ドイツでは定番のパンのひとつですね。
パン屋さんでは真横に切って、ハムやチーズをはさんだサンドイッチスタイルもよく見かけます。
そしてかぼちゃの種が大好きな私は、パン屋さんへ行くとほぼ100%の確率でKürbisbrotchenを購入します。
そうして密かに(?)色々なパン屋さんで試し買いをしているうちに、パン屋さんによってかぼちゃの種のパンも個性が豊か、味もいろいろ…ということを実感していたので、今日は待ちに待ったパン倶楽部の開催でした。(汗)
久しぶりにテーブルの上に並んだ愛しいパンたち♪
いつ見ても圧巻ですねぇ~!
ひとりでこれだけのパンを一度に食べ比べることは到底、不可能ですから、参加者の皆さんのご協力あってこそのこの企画です。(笑)
では本日、エントリーされたパンを一つひとつ、ご覧ください。
①W.Behmes
Nordstr.にある白と青のストライプが目印のパン屋さん。一個の値段は60Cent。
パプリカの粉がふりかけられているのかな? ピリッとした後味が残り、かぼちゃの種以外にも他の種がついていて、個性を感じます。
②Scüren
こちらもNordstr.にあるBIOのパン屋さん。緑色が目印。一個の値段が91Centと本日の高値でした。かぼちゃの種のブロートヒェンですが、少しチーズがかかっていて、クミンが入っています。かなりオリジナリティーのあるパンに仕上がっていますね。
③Bio-Böcker Backbord
バルバロッサに出るマルクトの中のパン屋さん。BIO商品で、一個65Cent。かぼちゃの種の王道といった趣あり。赤い粒は何だろう?と皆さんで議論した結果、人参だと判明しました。
④Merzenich
ケルンやボンを中心に店舗展開しているパン屋さん。私の一押しです。(汗) 一個69Cent。全体的にバランスがとれたパンです。
⑤Kamps
もう今や町中、Kampsだらけ…というくらい、どこでも見かける大手チェーン店。一個65Cent。しょっぱいです。いまいち…という意見が多かった。「電化製品売り場のにおいがする」とは、私がパン評論家と密かに尊敬する辛口コメンテーターののりちゃん談。(笑)
⑥Puppe
ルークプラッツにあるチェーン店。一個70Centで大きいです! 裏側にも種がびっしり。その種もおいしかったので、どうせなら生地の中にもたくさん入れて欲しかった。
⑦Terbuyken
こちらもどこでも見かけるチェーン店。お値段は59Cent。 かぼちゃの種よりも松の実の味が強かった。プレーンのブロートヒェンを買うのならば、かぼちゃの種のブロートヒェンのほうがまだ良し。
⑧Wieler
メアブッシュから初参加のパン屋さんです。朝の買出しは並んで買って来てくださいました。一個55Cent。種が香ばしいのでしょうゆ味を連想させます。なのにさらっとした感じ。
⑨Wilhehm Herzogenrath
Niderkasselstr.にある日本人にも地元のドイツ人にも人気のあるお店。お値段は50Cent。とにかく生地がしっとりとしていておいしい。
⑩Evertzberg
アルトシュタットのマルクト内にあるパン屋さん。お値段は65Cent。ブロートヒェンもおいしいお店ですが、今回、かぼちゃの種のパンがなく、店員さんオススメのかぼちゃの種の入ったミックスパンで参加しました。かぼちゃの種が少なくて残念。パサ付き感がありました。
⑪BASTIANs
アルトシュタットのマルクト前にあるカフェのパン屋さん。お値段は60Cent。いまいちです。カフェで食べるとパンがおいしく感じられるのに、買って帰るとなぜか、がっかりとしたお味に思うのは、お店の雰囲気がお味をバックアップしてるのでしょうね…。きっと。
⑫Hinkel
ドイツ人がデュッセルドルフでNo.1というパン屋さん。お値段は60Cent。しょっぱいながらもやっぱりかぼちゃの種のパンという主張を忘れず、こちらも王道感があります。
以上、12種類のパンをひと口サイズに切り分けて、8人で試食しましたが、もう、途中でお腹がいっぱい…。(汗)
種がお腹を膨らませるのか、もしくはたいてい生地の中に加えてある全粒粉やライ麦がお腹を満たしてくれるのか…。
そのせいかお値段もプレーンのブロートヒェンに比べて倍の値段になっています。
では総評です。
まずは見た目でどれを選ぶ?という質問でも、意見が分かれました。
どのパンもパン屋さんのオリジナリティーを感じさせるので、見た目は大いに好みが分かれるところ。
そして試食前に、かぼちゃの種のパンということで、パンのお味を選ぶのか、種のおいしさを見るのか、というご質問がありました。
これ、なかなか鋭い視点かも!
これだけ個性が豊かなパンを前にすると、基準によっては、案外、評価が違ってきそうです。
なので、最終判断は、全体のハーモニーで決めてください~とお願いしました。
そこで皆さんが気に入った上位三つのパンを選んで頂いた結果…
一位は同票で、④Merzenichと⑨Wilhehm Herzogenrathのパンが選ばれました。
④Merzenichは、かぼちゃの種のパンという枠から外れて、生地がおいしいとのこと。
残念ながら近所にはありませんので、ケルンやボン方面へ出かけたときに、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
⑨Wilhehm Herzogenrathは、おばあちゃん店員さんも有名な老舗で、毎回、食べ比べ会では上位入賞のパン屋さんです。
本当にしっとりとしたパン生地がおいしいです♪
そして二位は一票差で⑫Hinkelが選ばれました。
実は食べ比べ会では意外にも初の上位入賞です。
種がおいしかったことも得点UPにつながりましたね。
そのほか、二位と三位の票を合計しても、皆さんが選んだパンはいずれも一位のパン屋さんに集中しましたので、これはやはり、おいしいパンはおいしいという結果だと思います。
それでも以前の食べ比べでブローロヒェンがおいしかった所が、必ずしも今回、上位に入らなかったのは、とても興味深く感じます。
全体的にどのパンもすべてがおいしいバランスのとれたパン屋さんは、案外、少ないのかも…。
なのでこうしてパンの種類によって食べ比べをしていくと、このパンはここのパン屋さん、あのパンはあっち、なんて統計がでて、やがてはパン屋さんへ行っても迷わずにパンが買えるようになる日がくるかも知れません。(笑)
また、皆さんで、あ~でもない、こ~でもないと話しているうちに、パンがどんどん乾いていくのがわかるのですよ。(汗)
切り分けているので、余計にそのスピードの速いこと!
やはりブローロヒェンのようなミニサイズは、焼き上がり後、なるべく早く頂くことで、パンの印象が違ってくることも否めません。
そしてパンの食べ比べ総評後も、話題はもっぱらパンのお話で、ドイツ人は質より値段? 量?と思わせるミュンヘンのアウトレッドパン屋さんの話で大いに盛り上がりました。
今日のパンの食べ比べ会。
実は、2009年10月に行ったStuten以来の開催でした。
やっぱり楽しい食べ比べ会です!
ご参加頂いた皆様、ご協力、ありがとうございました~♪
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12月15日に日本でお教室のレシピ本が発売されました!
本のタイトルは
デュッセルドルフでパン作り
[大型本]112ページ
藤井 紀詠子 (著)
価格:1,500円
出版社・アップオン 販売・主婦の友社
by milkieko_cafe | 2011-07-27 03:51 | パン